梅田優子の告白

 深井朝子監督、梅田優子の告白。DVDで。

 びっくりした。物語を進める駆動力も、観客に次をみたいと思わせる魅力も、なかった。50分でよかった。

  梅田優子なる、昼:牛丼屋バイト、夜:セクキャバ、でお金を稼ぎ、割り勘でパコってはヤった男の特徴を手帳に残していくことを趣味・ライフワークとしている女の、どうでもいい一コマ。

 学生映画に毛の生えたようなものだろうから、カットの切り替わり前後で小道具にアラがあることくらいは許容だけども(例えば車のルームミラーにかかっているアクセサリ)、

  • 主人公の魅力が皆無(牛丼やの後輩やセクキャバの同僚の方が魅力的では?)。カメラが寄って表情で演技しなきゃいけないのに、表情のレパートリーが乏しいし、あの歳で頬を膨らませても・・・
  • プロットは人生の端緒に触れているんだろうに、映し出される物語が薄っぺらくてなんでもない。。。

いやーなんというか。

梅田優子の告白 [DVD]

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おとぎ話みたい

 山戸結希のおとぎ話みたい。再見して、1度目では気づかなかったアラに冒頭気づいたりしたのだけど、結局は映画の魅力に惹き込まれてしまった。
 才能ってこれなのか。

おとぎ話みたい ~LIVE FOREVER Ver.~ [DVD]

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備忘録

 一生を誓った人間と一緒に生活もできない人生に意味があるのか考えちゃうよね。
 技術者をやっているけど、私がこの仕事をやらなくても後輩や中韓がおそらく同等にもしくはより良くやり遂げてくれるだろうし、それだったら自分は誰もやらないようなことをして、慎ましくも幸せな生活を探しに行った方がいいのかなと、そんなことを考えています。

夏目漱石の妻

 NHKドラマ夏目漱石の妻。

 長谷川博己演じる夏目金之助尾野真千子演じる鏡子。時代性も汲みながら夫婦とは?と思いを馳せつつ観るドラマ。

 娘に怖いと思われ敬遠される金之助。小説に心を捧げた金之助。家庭よりも面子を重んじる金之助。その金之助に嫁いだプライドから(時には天然ボケも駆使しつつ)添い遂げる鏡子。そのドラマ。

 箱入り状態から熊本へ。家計が苦しくても文士として振る舞う夫。精神疾患を患う夫。夫がかつて思いを寄せた人に嫉妬する。実家の没落。いくつかの事件を通しながら、夫婦というものを観た。

 全編を通してピアノ音楽が奏でられるのだけど、私にはミスマッチに感じた。かと言って、何がいいかって言われると難しいのだけど。

www.nhk.or.jp

永い言い訳

 西川美和永い言い訳。エグゼクティブシートで。

 早い話、演出の失敗だと思う。役者の表情に頼るシーンが多いのに、役者の表情から放たれる情報が少ないと、そう感じた。

以下、これは・・・シーン

  • 竹原ピストル演じる大宮と周りのやり取りは、おそらく“大宮は何気なく振る舞っているのに、周囲には怖がられてしまう”という表現をすべきなのに、竹原ピストルが普通に凄んでしまっている。何度か。
  • トレーラー等によく使われている、残された大宮家と幸夫で砂浜で遊ぶシークエンスで、想像上の夏子が戯れるという表現はくどい。浜辺に戯れる家族・前後のやり取り・海を見つめる幸夫、の3点セットで十分表現したいことは表現できているはずで、あそこで夏子が現れるのは単純にくどい。
  • 大宮家と幸夫の関係が終わる直前の、夏の終わり・死にそうなセミ(宇野常寛言うところのセミファイナル)・シャボン玉、というあんまりに安直でこれ見よがしなメタファーはくどい。やり過ぎ。

他にもあったけど忘れた。

 西川美和は、小説家に寄ってしまったのではないだろうか。公式パンフレットに、永井言い訳は映画化を前提というくびきを外して、書きたいように小説を書いたというようなことが書いてあったが、それはつまり小説家としての才能の方が、映画作家としての西川美和の才能を超えてしまったのではないかと、そう思ったのです。

nagai-iiwake.com

おとぎ話みたい

 山戸結希のおとぎ話みたい。下手くそだなと思いながら観ていて、惹き込まれてしまった。
 一緒に入っているCOSMOSも魅力的にバレエが撮られていて、心奪われた。おそらく作家本人は長回しを撮ってみたかっただけなのだろうけど、心奪われたのは事実。

おとぎ話みたい ~LIVE FOREVER Ver.~ [DVD]

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函館珈琲

 西尾孔志監督の函館珈琲。ユーロスペースで。

 回復の物語。書けなくなった小説家の再生の物語。駆け出しの職人・アーティストが軒を連ねる翡翠館というユートピアでの、我が子を捨てたガラス職人・かつていじめられていたテディベア職人・対人恐怖症(?)のピンホールカメラ写真家との交流を通じた、小説家が自分を取り戻すまでの物語。

 個人的には函館はラッキーピエロハセガワストアの街なので、ラッキーピエロがチョイだし、ハセガワストアが映らないようでは、函館である必然性が伝わってこなかった。

 片岡礼子を久し振りに観たということ、Azumiって人の魅力に触れたこと、そういう細部には心ひかれる部分があったものの、トータルの映画としてはおもしろくはなかった。

- 椅子は海辺で見つかってからの伏線回収は??

- 対人恐怖症になった経緯は??

- 子どもの名前と藍・青へのこだわりって安易に過ぎないか??

- books & coffeeって何かの結論になりうるの??

- 英二の新作はどうなったの??

などなど気になって乗れない脚本だった。

 

www.hakodatecoffee.com

 

p.s.いいから早くソウル・フラワー・トレインをDVD化してほしい。

ロッキー

 初めて観た。DVDで。

 シンプルなプロット。いくつかの印象的なシーン。ハマる理由がわかる映画だった。

 

ロッキー (字幕版)

ロッキー (字幕版)