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小説

ぐるぐるまわるすべり台

夏休み(d:id:creep_in_jp:20060704)と同様にすかした感じの文体。 僕は大体野間文芸新人賞を受けた作品が好きな傾向にあるんだけど、これはあんまり。 なんでだろうなあ。 ぐるぐるまわるすべり台作者: 中村航出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2004/06/09メ…

フルタイムライフ

芸術系の大学を卒業した後、なんとはなしに食品包装機器メーカーに就職した女の子の日常を綴った本だが、読んでみて、やはり僕は柴崎友香の書く文章が好きだなと改めて思った。 それは前にも書いたとおり、退屈でのっぺりした日常を主人公が生き抜いているか…

イッツ・オンリー・トーク

なんとも言い難い小説だった。 表題作も後ろに収められている第七障害についても、さくさくとものすごい勢いで読みきることができたのだから、多少面白かったのであろう。ただ、それは逆にそれだけでしかなかったとも言える。橘優子と早坂順子という小説中の…

夏休み

よくできているんだと思う。それがゆえに途中から退屈になって、読み急いでしまった。 何が面白くないかというと、さらっと差し挟まれるエピソードが、伏線が伏線じゃないふりをして配置されているっていうのがわかってしまって、大体先の展開が読めてしまう…

いつか、僕らの途中で

この本は、前に言ったこととは違って、やたらとカッチリした言葉が鼻につく、現実と乖離した語り口だった。やわらかいタッチの鉛筆画と、小話・書簡体による絵本の体裁ではあり、合作だけれども、柴崎友香らしさを感じる。 山梨で教師をしている大卒1年目と…

博士の愛した数式

久しぶりに一気に読める本だった。メルヘン世界を形作るに十分な数学への愛。読者の気を引くいびつな登場人物たち。そして、ちょっと変わった環境。抑制の効いた文体。合わせ技でいわゆる「いい」話ができあがっていて、伏線も張られているし、ものすごくオー…

GO

金城一紀のGOを読んだ。読ませる文章だと思った。 在日のネタを中心に据えながら、杉原の言葉、行動に作者の美意識が反映されている。趣味のいい作品だと思った。 GO (講談社文庫)作者: 金城一紀出版社/メーカー: 講談社発売日: 2003/03メディア: 文庫 クリ…

日蝕

平野啓一郎の日蝕を読んだ。 文語体で最初はひどく読みにくかったが、設定や物語の内容がうまいと思った。彼は両性具有者をなんとイメージしたのだろう?住民、ジャックらが自らの手で処罰した両性具有者、また捕らえられたピエエル、ここに何が暗示されてい…

家族解散

糸井重里の家族解散を読んだ。 僕としてはベタベタな展開だと思ったが、高橋源一郎によると、これはアメリカ文学のパターンそのものらしい。ちゃぶ台というメタファの選び方が秀逸らしい。文学というのは、紙面で登場人物を使って、自分の考えを深めていくも…