にんじん

 ジュール・ルナールの「にんじん」を読んだ。
 ショートショートというか、小さな出来事を細かい描写によって、まさにスケッチみたいな物語がたくさん納められていた。本当にデッサンがたくさん描かれているスケッチブックみたいだった。
 にんじんや周りの人物の行動を詳細に描写することによって、登場人物の心のうちを描き出し、淡々とした中にユーモア(ブラックユーモアを含む)のある、名文だなと思った。

にんじん (岩波文庫)

にんじん (岩波文庫)