笑われるかも知れないが

 原田宗典の「笑われるかも知れないが」を読んだ。
 特に印象に残ったのを一つ挙げなさいと言われたら間違いなくこれって言うのが一つあった。思い出を数える話である。彼は眠れないときに羊ではなく、思い出を数えるらしい。昔の、粗末に扱ったら崩れ去ってしまいそうな、ほのかな思い出を数えて、やさしい気持ちになって寝入るらしい。一つの思い出のすぐ隣にある思い出、そのまた隣の・・・と芋づる式に思い出していくらしい。
 いや〜素敵じゃないですか、と思った。