恋は肉色

 菜摘ひかるの恋は肉色を読んだ。
 風俗嬢の行き場のない言葉のはけ口としての日記である。自称排泄行為。
 自分がそうだから、プライドを持って、それを守るために数々のものを犠牲にして、強がって、誰にもそのことを言わず(言えず)、甘えられない状況に自分で自分を追い込んでいる著者に共感した。そしてかっこよさすら感じた。
 本当はひ弱で、誰かに頼りたいのに、突っ張らずには生きていけない人種っていうのが世の中にはいるのだ。

恋は肉色 (光文社文庫)

恋は肉色 (光文社文庫)