京都学生自主制作映画祭

 バイトが終わってから、京都学生自主制作映画祭に行ってみた。コメディー、ドキュメンタリー、時代劇風味、の3作だった。
 コメディー、京大シネ研の上坂大介監督作品「僕はただボブ・マーリーと遊びたかっただけなのに」は単純におもしろかった。この作品はネタとして、笑いだけのために全力を尽くしていて、しかもおもしろかったのがよかった。映像の安っぽさを逆に武器にして、チープな演出で笑いを取っていて、いい作品だと思う。
 ドキュメンタリー、雪だるまプロの東向美和監督作品「発見!京大鳥人間サークル〜僕たちの夢は大空を舞えるか〜」もまあまあよかった。時間の短い作品だったが被写体によく近づき、よく表情を捉えていたと思う。が、BGMが余計な場面が間々あった。先日、京都国際学生映画祭のプレイベントで森達也の話を聞いたのがここで蘇った。正直余計なBGMは極力排除すべきだと思った。
 時代劇風味、同志社F.B.I.の山崎志保監督作品「自殺家族」はイマイチだった。絵にこだわっている割に音が適当な印象を持ったし、何よりとりあえず音楽を入れとけばいいみたいな感じがいやだった。そしてストーリーもなんか分かりにくく、あの長い時間を見せられるのは拷問と言ってもよいと思ったくらいだ。多分この監督は足し算をすればするほどいい映画ができると思っている。だからこんな山盛りでおなかいっぱいな映画ができてしまうのだと思う。もっとシンプルに、分かりやすい、観客のことを考えた映画をつくった方がいいと思った。