恋人までの距離

 恋人までの距離を見た。
 偶然列車で隣に座った男と女が恋に落ちるまでを描いた作品。穏やかにゆったりとストーリーが進み、2人の心の動きが丁寧に描かれていて、普通にいい映画だった。
 個人的に特に気に入ったのは、脇役たちである。ウィーンにおり立った2人が最初に話した「趣味の役者」たち、カフェで出会った「占い師」、夜のドナウ川端で2人に詩をつくったホームレスの詩人、ワインを譲ってくれたバーの主人。みんなほんの少ししか出てこないのに僕の印象には強く残った。どれもこの作品に欠かせない美しいエピソードだ。
 ジュリー・デルピーイーサン・ホークの力か、2人とも深く悩み、うじうじとしていて僕にはリアリティーがあり、等身大だった。
 なんというか、最近何を見てもいい映画だなと思ってしまう。見る側の心の問題かな?

恋人までの距離(ディスタンス)【字幕ワイド版】 [VHS]

恋人までの距離(ディスタンス)【字幕ワイド版】 [VHS]