村上春樹の村上ラヂオを読んだ。ananに連載されていたエッセイを本にまとめたもので、言うまでも無く気軽に読める代物だ。
これを読んで感じたのは、村上春樹という作家は、女性誌にエッセイを書いても、それが実に小説的であるということだ。彼の考えていることは、それでそのまま寓話的で、どこか現実感が欠けているというか浮遊感がある。それが彼の小説にはよく反映されている。
これを読んでいるのは20歳くらいの女性だろう、とわかっているにもかかわらず、ニール・ヤングとかわかってもらえないであろう固有名詞を出すところが気配りないなと思った。
- 作者: 村上春樹,大橋歩
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2003/06
- メディア: 文庫
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