太陽に灼かれて

 二キータ・ミハルコフ監督の太陽に灼かれてを見た。舞台はスターリン体制下のソ連。牧歌的な雰囲気の一家にもその影響が及ぶ。って書くと、何も間違っていないんだけど、この作品の内容を全然表せていない。事実だけど真実でないってところか。でも書くと長くなるし結局書き表せそうにないからここでやめときます。
 この作品にはメリハリが効いている。前半と後半の映像の雰囲気、ある時点以前と以後のミーシャ、家の牧歌的な雰囲気と登場人物が背負っている闇と、強烈な対比があり、ストーリーにアクセントを与えている。そして、コトフ大佐の娘ナージャの絶対的な明るさ、かわいさがこの悲劇をいっそう強いものにしている。でも悲劇なのに、なんかさらっと見れてしまったんだよね。なんでかはわからない。物語が進むにつれて、最初の方の謎がちょっと解かれてなるほどとなった。
 不思議と納得できてしまう悲劇。不条理劇じゃないから当然か。。。