永沢光雄のAV女優を読み終えた。前読んだときは高校の時だったので、内容全部忘れてて、興味深く読めた。
フリーライター永沢光雄が42人のAV女優を取材したルポである。が、これはもう小説と言ってもいいと思う。なぜなら、フィクションばりにドラマチックであり、内容がなかなかにハードコアであり、僕の中でのリアリティを越える過剰さがあるからだ。(全部実話だって前提で書いてるけど、脚色されててもなんにもおかしくないです。)なにぶん10年も前の時代のルポなので、知ってる女優は一人もいないし、この時代のAV女優たちはいろんなものを抱えていたんだなというような、なんか遠くのものを見ているような感想しか持たない。けど、内容がないようだから十分に面白く読める。男ならばたぶん。俺でも650ページ読めるくらいだし。
この前number読んでたら、永沢光雄が書いた記事が載ってて、てっきり風俗専門のライターだと思っていたのでえらくびっくりした。地元が同じなので高校の時友達とこの本をちょっとネタにしてしゃべってたのだが、numberの記事に自らが癌を患っているとか書いてあったので気になるところだ。この本の内容と全然関係ないけど。ほんでこの本の続編がなかなか100円では手に入らないんだよね。そういえばこの本、高橋源一郎の一億三千万人のための小説教室に登場してたし、永沢光雄は立花隆のゼミでつくった二十歳のころって本に登場してた。
- 作者: 永沢光雄
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 1999/06
- メディア: 文庫
- 購入: 7人 クリック: 1,077回
- この商品を含むブログ (69件) を見る