金沢21世紀美術館&石川県立美術館

 金沢行って美術館をまわってきた。今、両美術館では石川県最大の公募展である現代美術展が催されていて加賀友禅九谷焼のような伝統工芸的な手法でもって現代美術を、しかもかなり実験的な、チャレンジ精神あふれるような作品が結構な数展示されていて、驚きだった。が、展示品数が1000超えていて、やり過ぎ感が否めなかった。
 21世紀美術館の常設展示というか建築の中に含まれている4作品は、示唆に富み、面白いものだ。底が強化ガラスで深さ10センチのプールで、強化ガラスの下に水色に塗られた部屋があり、そこに人間が入ることができるという、レアンドロ・エルリッヒのスイミング・プールという作品が特に印象に残った。上で子供が下にいる人に手を振り、下の人たちが手を振り返すというのがとても微笑ましかった。これだけでなく、庭から突き出た金管楽器の先に耳をつけていたり、メトロポリスという名のミニカーが走ったりモノレールが走ったりするレゴとプラレールのでかいものみたいな作品に目が釘付けになっていたりと、子供が楽しんでいるのが目に付いた。そして、今までの僕の経験に無いのだが美術館に300人くらいいた。やはり、最近は美術館というものが遠い存在ではなく、かなり身近な存在なんだなと実感した。
 建物自体も白一色であり、円柱状になっており、コンセプトを感じさせる。開館記念展を逃したのが今でも惜しい。