みすゞ

 五十嵐匠監督のみすゞを見てきた。結構残念な映画だった。
 金子みすゞの人生の後半を時間を前後させながら、彼女の詩と共に追っていくのだが、何が哀しいって、一番最初のシーンから、みすゞを演じる田中美里のアップから入るのだが、その顔が滑稽だった。なぜかわからないが、見るに耐えないお顔だった。この映画においては何度か出てくる小嶺麗奈のほうが主演の田中美里よりビジュアル的にだいぶ勝っていた。
 もうひとつ。何が哀しいって、この映画が途中途中に挿まれる金子みすゞの詩に負けていることだ。この100分以上の映画で時間にしてわずか数分程度のいくつかの詩のイメージの方が断然映画に勝っていた。哀しくなった。
 やたらめったらにアップを多用しているのもうっとうしくて苦笑ものだった。寺島進とかワンシーン出てくるイッセー尾形とか今をときめく加瀬亮くんは活かされてません。エンドロールで写真担当アラーキーだったのはちょっと面白かったけど。まあ残念な映画ですわ。

みすゞ [DVD]

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