ゴースト/ニューヨークの幻

 ジェリー・ザッカー監督のゴースト/ニューヨークの幻を見た。監督の持つ世界観が存分に表現されている映画だと思った。
 ストーリーもさることながら、ここであえて触れずに映像について書きたいと思う。この映画の見所は人間の死ぬ時の描き方だろう。善人悪人と言う単純な分け方はどうかと思うし、悪人が死んだ時の連れ去られ方のお粗末さは言うに及ばないが、善人が死んだ時の天から光が舞い降り、天使の羽が舞う、そういうスポットライトの使い方は美しいし、音楽との相乗効果もあったように感じた。幻想的なシーンでもって、この映画のおとぎ話度数(?)はかなり高められている。クライマックスの、色をつぶした光々しい色使いによるディズニーばりの寓話っぷりは、それを許せる人にとって最高の演出ではないだろうか。これらのシーン以外でも、結構光の当て方にはこだわりがあるのかなと感じた。
 ただ、悪人は徹底的に残虐にやつけてしまうので、結構ビビりました。まあ、基本的にはウーピー・ゴールドバーグのいかれっぷりとデミ・ムーアのびっくりな凛々しさを見れるだけで満足。

ゴースト/ニューヨークの幻(字幕版) [VHS]

ゴースト/ニューヨークの幻(字幕版) [VHS]