堂本印象美術館

 堂本印象という人は、世界を切り取り、キャンバスや紙などに再現しようとする時に、世界の捉え方が巧みだった。線の集合として捉えたり、面の集合と捉えたり、3次元に捉えたり、それを感覚的に決定しているのかなと感じた。特に面の集合として捉えているいくつかの絵がその鮮やかな色彩とともに印象に残っているが、それ以上はよくわかりきれなかった。紙にさらっと書いたようなイタリアやフランスの風景画がいいセンスしてた。出版されているのだろうか、ヨーロッパ旅行記かなんかの小筆のみでスケッチしてある挿絵もいい感じだった。