天使の卵

 ここしばらくで観た映画で最もダメ。極めて質の低い映画を観せられてしまった。
 けちをつけるならば100個でもつけられるような映画で、こんなもんを撮ってもメシ食っていけるんだなという出来で、やたらとフィルターをかけた映像、それほどでもないデッサン(この映画は映像とデッサンを重ねるシーンがいっぱいある)、音声の大小のバランス、姉妹の顔があまりにも似ていない(小西真奈美と沢尻エリカでは無理だろ)、ラブシーンがまったくそそらないエロくない、etc.やれやれだ。
 一つだけ、はっと驚かされた部分があって、それは、市原隼人演じる主人公が、葬式なのにもかかわらず、女の顔見て心奪われ、自分の恋の世界に入り込むシーンで、すごい不謹慎な事で、もしかしたら女性にはわからないことなのかもしれないけど、こういうことってあるよなと思った。これだけ。
 ティーチインで見ていた感じでは村山由佳も冨樫森も人がよさそうだったけど、それでいい小説が書けたり、いい映画が撮れるわけではない。非・バランスも同じような出来だったし、冨樫森は映画監督の才能が極めて足りないんではなかろうか?まあ、彼の作品コンプリートしてから言うべき言葉だけど。
 プロモーションすれば興行収入は得られるかもしれないが、こんな映画をつくっているようじゃ松竹終わるよ、マジで。
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