京都国際学生映画祭part2

 風間志織が高校時代に撮った「お楽しみは悲劇から」と「イみてーしょんインテリあ」そして今年の受賞作2本を観た。「お楽しみ…」はとにかくヒドイ。監督も言っていた通り、高1の勢いだけで撮ったというその一言に尽きるような作品。「イみてーしょんインテリあ」は格段に良くなっているけども、やっぱりヒドイ。時代背景であったり、風間志織自身に会って、その当時の情報を受けると照らし合わせて面白みがあるのだが、やはり予備知識とか無しでも、作品そのものとして面白くなければ映画として弱いと思う。「イみてーしょん…」は作品そのものよりも、主人公の女の子のやたらと凛々しい顔立ちと、今から観るとこっぱずかしい細部細部が気になってしまった。
 受賞作。上手。ものすごく良くできてる。「Melodrama」は一つ一つの表情、血、行為、その他諸々みんな生々しい。「The Red Toy」は脚本がそつなくエンターテイメント性に富み、最後に観客が求めているようにストーリーが回収される。でも、言葉で捉えられてしまうくらいの映画でしかない。最終審査員の言う通り、選ばれるべくして選ばれてしまうような作品ではないと感じた。
 これに比較すれば、風間志織の2作の方が、不恰好だが気持ち悪い勢いを感じて、観終わって頭がいたくなるくらいだったから、代わりのないものと言えるだろう。もちろん、この駄文よりはどれも全て存在価値があるのだけれど。