この映画は開けているなと思った。
海でのはなし。と真逆で、セリフは少なく、音楽もあまりかからず、聞こえるのは虫の声とトラックのエンジン音ばかり、実に静かで、しかしながら響いてくる作品。言葉ではなく、画の一つ一つと、その配列自体が物語っているので、物語として閉じていない。観客に丸投げというのは言い過ぎだが、細部までつくりこんである、そのつくりこみ方のベクトルが大きな利益を生むような商業映画とは違っていて、それはそのまま魅力である。
なるほど河瀬直美はこういう映画を撮るのかと納得する映画。
- 出版社/メーカー: バンダイビジュアル
- 発売日: 1998/05/25
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