FNSドキュメンタリー大賞

 安いDVだし制作費はすごい安いように見えるんだけど、それなりに見るに耐えるものになってる。つい見てしまった。ワーキングプアとか格差社会とかネットカフェ難民とか言うけど、僕にとって、やつらは哀れみの対象ではなくて(望まずしてなった人は哀れみの対象たるのだろうけど、大概自ら望んでなっているように見える)、興味の対象に他ならない。何せやつらはタフだ。最低限の労力でもって命を繋ぎ、荷物はリュック一つ、余計なものが削ぎ落とされた、真に精悍な存在に感じてしまう自分がいる。人間としてより野生に近い存在で、総じて目が鋭いところに惹かれてしまう。
 自分も旅行時などに同じネットカフェに3泊したことがあるけど、それは旅行という非日常的な高揚感の中で費用を最小限に抑えるための手段として受け入れているのであって、これを日常として受け入れているやつらはやはりタフという他ない。北からミサイルが飛んできた時に生き残るのはやつらだと思う。1億総バトルロワイヤルになった時に生き残るのもやつらだと思う。やつらは哀れみの対象ではなくて、そこから何かを学び取る対象だと思う。
http://www.fujitv.co.jp/b_hp/fnsaward/index.html