松本俊夫の薔薇の葬列。なんか時代を感じた。
本筋として同性愛と近親相姦を絡めたゲイボーイのお話ではあるのだけれど、物語で終わらせようという気は全くない貪欲な映画で、69年の映画なので混沌とした学生運動や社会運動が盛んな社会が描かれるんだけども、その外側というか社会に違和感を感じるような人々の群像として映画の舞台は書かれている気がするのだが、この時代はまだカウンターカルチャーというものが機能していたことがわかる。この時代をテレビなどが振り返るとき学生運動的なものを取り上げることが多いので、そういう時代だったんだなと合点してしまっていたが、それは傲慢な感想で、それに違和感を覚えていた人々を忘れてはいけない。
映画としてはまあ時代の申し子的なもので実験とわかる実験をひたすら試している感じ。とりあえず痛い映像があって痛い(痛覚を感じるという意味で)。
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