まあ、売れるわけないわなという作品。
私小説的に、映画つくんのも大変だよね的な愚痴がそのままフィルムになって、やりたい放題やってくれてるのだけど(もちろん存分に観客の存在を意識しているのだけれど)、僕の中では、映画というカテゴリーではないなと直感的に思って、なにかなーとふわふわ考えながら観ていたのだけど(そういう感じで適当に観ることが許されてるし、そうしないと2時間弱も持たない)、これはブログってやつに似てるなと思った。結構クオリティが高くて、かつお金と時間を潤沢に注いだブログ。今は挿絵、写真と文章によって成っているブログが映像も加えたらこうなるんじゃないだろうか。この類のものが、5分や10分くらいにしてほしいけども、個人で簡単につくれるようになるんだろうなと思った。だから、映画館でお金を払ってみるものではないと思う。コアなファン以外は。
小津の映画とか、テレビ局が造っているドラマ映画なんかがいかに洗練されているのかということが、これを観ることで逆説的にわかる。
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