クレールの膝

 エリック・ロメールクレールの膝。フランス人はまったく、と思いながら観た。
 画面いっぱいに、そして前編に亘って漂うぬるーい空気は、日本を舞台にしては成立し得ない。やつらはバカンスという名のお暇を持っているからこんなのがリアリティを持つのだろうなーとか思いながら、フランスの感じを楽しめる映画。30男が10代の少女に魅かれているとか、あれですか?萌えですか?とか思うわけだけど、その対象たるローラちゃんもクレールちゃんもエロくはないから、んーやっぱり本場はロリもレベルが違うなと感ずる。30男も30女も色恋に飢えてて、フランスは違うなと思うのだけど、物語が進んでいって題名の通りクレールちゃんの膝にちょっとフェティッシュなものを主人公が感じるのだけど、わざとらしくカメラが寄っていく様とか観ていると、壮大なネタでしたということがわかる。いやそれ膝とかじゃなくてパンツ観てるだろとつっこんでいたんだけど、野暮もいいとこでした。
 この登場人物たちみんな恋愛にド直球で、うれしくなりながらそんなやついねえよと観ていたんだけど、途中でふと、いや俺のほうが少数派だったと気づいて軽く鬱になり、どうでもよくなった。