万田邦敏のUNloved。なんともあっけない映画。
この映画を観ていてもっとも気になるのは、セリフ。この映画では会話にかなり多くの時間が費やされているのだけど、この会話がどうにも違和感がある。その後気づくのだけど、演劇の台詞回しに似ていて、つまりこれは会話の相手だけに向けられているのではなくて、観客にも語られている(ように演じられている)。その一文ごとに入る長めの間、であるとか、はっきり発音される日本語はなかなかに違和感が大で、これを含めて虚構なんだと納得できる人でないと、出足をくじかれます。個人的には許容範囲。
そして、現像でいじっているのかものすごい画面のコントラストが高い。つまり黒がつぶれたりしている。これも虚構のアピールなんでしょうか?あまり好きじゃないな。
もう一つ。画面の構成が、ものすごく狭い。つまりスクリーンに映されるものがわずかに限られるくらい寄ることがものすごく多い。2回出てくる手を開いたり閉じたりして雨を確かめるシーン、胡散臭くて嫌い。虚構の側に寄りすぎで気持ち悪い。
これって愛の映画みたいにパッケージにコピーが書いてあるけど、そうなのか?価値観の相違と許容じゃないっすか?このドラマは、最後にある結論を導き出すのだけど、この結論に至るところが飛躍していて、それはどうよと言いたい。この飛躍が「人を好きになるときは、理由があってなわけじゃない」で片付けられるなら、それまでの過程が空虚なものになってしまう気がする。さいごのライティングも何もかも。
まさか、はげウェイターは諏訪太朗じゃねえだろうなと思っていたら、エンドクレジットに諏訪太朗とありました。そしてUNlovedとひみつの花園は松岡俊介つながりでした。ちょっと物知りになった気分。
あと、なんかエロい。森口瑤子が。
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余談だけど、松岡俊介のプロフィールを観てみたら、800 TWO LAP RUNNERSとか紙屋悦子の青春があって、おおっ!?居た居たっ!とびっくりした。YOUの元旦那というのもなかなか乙ですな。