44マクベス

 中野成樹+フランケンズの44マクベス@日暮里d-倉庫。
 演劇というものを生で観たのが、高校の時に観た(観せられた)カフカの変身以来だったので、というか初めてのようなものなので、目の前で(キャパ100人程度のハコ)人間が躍動して、フィクションが立ち上がるというのが単純に面白かった。
 当然表現手法というのが限られるので、舞台の後ろに並ぶ小部屋を行き来すること=道に迷いながら城へ帰る様子というような、演出と観客とのお約束による共犯関係によって、観客側が強制的に劇に参加させられるというのが興味深かった。手段が限られることでは世界は狭まらないというか、表現そのものの豊かさは損なわれないというのが幸せだった。
 2時間オーバーで長いのである程度覚悟して観ていたのだが、門番の大声とか、死体の処理法を切々と語るとか、眠らせないテクが盛り込まれてて寝ずに終盤まで行ったのだが、最後少し眠くなった。理由はよくわからない。
 観劇リハビリとしてはかなりいいものが観れたんじゃないかと満足だった。
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