雑記

 実家に帰ってきて、駅前や商店街をうろうろすると、向こうは気付かないにしても、知り合いに出会ったものだった。特に盆に帰省した際は、その日がじりじりの夏日でも、スコールな日でも、関係なくそうだった。ところが、ここ2、3年だろうか、まったく顔見知りに出会うことがない。みんな田舎から出て行ったからかなと思いつつも、小学中学の同級生なんか特に女は地元に残っているだろうと考えるのが合理的であるし、よくわからんなと故郷に帰ってくる度にいつももやもや考えていた。
 今日、また、去年一昨年と同様に実家の自転車を駆って、駅の方へ行き、商店街およびその周辺をうろついてみて、ある交差点で信号待ちをしているときに、ある仮説に至った。
 皆、ここ2、3年で生活パターンが変わった。つまり、

土日も仕事中

or

移動手段は車で、行き先は駅前ではなく郊外ショッピングセンター

or

 なぜこの時に気づいたかはわからないが、なんかお告げがあったのだろう。みんな伴侶でも抱えて、ガキでも拵えて所帯じみているのかなあと思った。俺は中坊のまま成長ストップしたとしても、みんなが時間や歳と共にちゃんと進んで行っているので、結果的に―相対的に、俺は変な方向に行っていることになるのだなと感じた。