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ブンミおじさんの森

 アピチャッポン・ウィーラセタクン監督のブンミおじさんの森。DVDで。
 タイ北東部、ラオスと遠くない地域で農場主をやっているブンミは透析を続ける生活で、自分に死期が近づいていることを自覚している。
 ある夜の晩餐、妻の妹とその息子(ブンミの甥に当たる)と食事が終わった頃に、妻の幽霊と行方不明になっていた息子が森の精霊へと変わり果てた姿で戻ってくる。
 次の夜、妻に導かれ、一行は森の奥の奥、そこにある洞窟の中に入り込んでいく。そんな映画。
 セリフは少なく、1カットは長く、観客が注意を引かれるイベントごとは少なく、ゆったりと映画は進む。仏教的なものとアニミズム的なものが色濃く反映された内容で、ティム・バートン含め、カンヌでどうやって評価したのかにも興味が湧く。
 おそらく最終シークエンスの、義妹と甥の幽体離脱については議論がなされたのだろう。背景知識不足ゆえ正直よくわからない。
 黒すなわち闇が画面のかなり多くを支配していて、映画とテレビドラマとの違いの一つは、闇を表現の手段として使えることだなと再確認した。