夜の浜辺でひとり

 ホン・サンス監督、夜の浜辺でひとりホン・サンスって全然知名度なくて、映画館が割とガラガラ。
 私にとって、ホン・サンスの映画は言語化できないのだけど、魅力がある、そんな映画。本作は、いつも通りのホン・サンス的な淡々感。いつも通りのカメラワーク(パンと光学ズーム)近作(というほど近作観てないが・・・)同様、主人公は女性。ただ、自身の私生活が色濃く反映されつつ、主人公がキム・ミニ本人という露悪性。キム・ミニ演じる女優ヨンヒのハンブルクでのエピソードと、しばらくの後に戻った江陵でのエピソードの2部構成。(潔く、暗転して1、2と示される)
 不倫スキャンダルからドイツはハンブルクに逃れた女優ヨンヒ。先輩のもとに身を寄せ、ハンブルクを散歩する。散歩の最中、先輩を先に行かせて橋を渡らせ、自分は橋の手前に跪く。
 時は経ち、ヨンヒはソウルが嫌で江陵に戻る。ガラガラの映画館にて映画を見終えたところ、先輩に出会う。かつての仲間と会話し酒を酌み交わす。江陵に部屋を借り、生活を始めようとする。
 これだけの物語。それがコミュニケーションをつぶさに追い、描き出されると、1時間40分の映画となる。 
 正直言って、キム・ミニも美人ではないと思うのだけど、作中でも評されている通り、魅力的。
 ハンブルクでヨンヒを拉致したのは誰?
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p.s.
まあ、わからんよね。
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