片桐仁 不条理アート粘土作品展「ギリ展」

 19年も続けるということは、こういうことなのか。そう、圧倒される物量。もちろん締め切りに間に合わせるために、クオリティにムラがあることは否めないのだけど、「お仕事」以上の過剰であふれ出てしまっている意欲や衝動が形になっている。一方で、ブレない癖もあって、目への執着、人間の顔の造形への執着、人間の手足の造形への執着、男性器への執着、なぜか付けたくなって明らかに余計なのに付けちゃう。
 これが、創る人の業なのかと、その実を叩きつけられた思いです。
 私個人の趣味としては、よりその衝動が色濃くにじみ出てしまっている初期作や、異様にディテールにこだわってしまっているいくつかの作品(ノリにノッてしまっただろうな…)が好き。でも、家には要らない(笑)
片桐仁 不条理アート粘土作品展「ギリ展」