呉美保監督のきみはいい子。プライムビデオで。結構よかった。
- 学級崩壊やモンスターペアレント(まがい)と相対する新任小学校教師・岡野
- 自分のトラウマにもとらわれ、娘へ虐待を止められない主婦・雅美
- 戦争時のトラウマを抱えながら一人で生きてきて認知症を患いつつある老婆・あきこ
この3人(同じ街に住むのだけど、お互いはお互いをモブとしてしか認識していない)を軸とした群像劇。
もう2度と自分に決定権がなく環境を変える力もないあの頃には戻りたくないなと思わせてくれる小学校学級シークエンスや、抑制の効いた演出(雅美が時計を必要とするカットや虐待された次の日は学校に行かせてもらえなかった・・・の件など)、つなぎでフックをつくっておいて次のシーンで拾う脚本の巧みさなど、観ていて満足感があった。
最後の終わらせ方は、賛否あるのではなかろうか。私は救われた神田さんが観たかった。