中谷ミチコ特別展示(敬老会特別展2018)

 私立大室美術館にて。彼女の祖父の民芸品と、彼女の作品と。
 初めて彼女の作品を観た。これは、写真では、伝わらないだろう。型を用いてつくった石膏の窪みに、場合により薄く着色した樹脂を流し込み硬化させたもので、窪みの深さ=樹脂の厚みが目に届く色味になる。会場の照明によるが、作品の樹脂表面で反射した光を、カメラの素子は受光してしまうので、写真で作品そのものを捉えにくい。
 川の流れる水は観ていて飽きず長らく見続けていることができるわけだけど、この無限のグラデーションの黒い鳥たちも同じように長らく見続けていられる。女の子と鳥との境目はまだ試行錯誤の様子が見られるが、これもいつか克服されるのだろう。
 単なる思い付きだけど、石膏部分も含めて樹脂をのせて、サンドブラストとかうまく研磨すると、部屋の照明に左右されない作品になったりしないのかなとか。
敬老会特別展2018 — atelier ichiku
 これを過去に読んでいたことを思い出した。
www.cinra.net

 分館も観せてもらった。橋本雅也の鳥の彫刻。ジェームズ・タレルの作品のような分館の薄暗がりに展示される小鳥。
私立大室美術館分館 開館記念特別展 — atelier ichiku