台湾男子がこっそり教える! 秘密の京都スポットガイド―左京区男子休日

 主に宇野常寛が薦めていたために読みました。台湾男子がこっそり教える! 秘密の京都スポットガイド―左京区男子休日。
 わけあって、この本の舞台である左京区(南部)で6年ほど活動していたので、懐かしさが強い。
 京都に住んでいたものとして、私見を述べると、京都の魅力はカオスとダイナミズムである。遠方の人や一般的な観光客からすると京都は古都であり歴史的な町並みや建築物、寺社仏閣の街なのだと思う。でも、京都は有力企業を何社も持つ現代も生きている政令指定都市であり、かつ関西における大学の街でもある。つまり京都には一般的なイメージの「古い」ものや伝統工芸だけでなく、最先端の工業もあれば大勢の住民もいる街であり、しかも工場は別とすると、結構モザイク状に街の中に混在している。自転車や歩きで移動すると、ちょっと移動するだけで町屋から若者の街を通り過ぎ猥雑な繁華街にまで至ることができる。こんなにカオスな街はなかなかない。
 そして、先述の通り大学の街ということは毎年毎年住民の新陳代謝が起こるということである。死んだ街ではなく、常に最新の状況にアップデートされる街なのである。京都住民自体も見栄っ張りで(偏見です)街を常にダイナミックに更新していっていると思うのだけど、やはり若者が毎年毎年供給されてくるのは何物にも代え難いダイナミズムを街にもたらしている。
 本の感想というより、自分の思いを綴っただけになってしまった。ただし、もう10年以上昔の話ですが。

台湾男子がこっそり教える! 秘密の京都スポットガイド―左京区男子休日

台湾男子がこっそり教える! 秘密の京都スポットガイド―左京区男子休日