オースティン・パワーズ

 手を伸ばしたり、モノを持ち上げたりして、カメラとマイク・マイヤーズの間に障害物として挟んで、マイク・マイヤーズの息子が見えないようになっているというどうしようもないシークエンスが見たいがために観てみた。こんな中学生向けがヒットしたなんて信じられん。みんなもこういうの好きなんじゃんと思った。
 別に007で育った世代でも国籍でもないから、多少想定している観客からずれていると思うのだけど、十分にパロディだとわかるつくりになっていて、かつ、悪の手下の周辺の悲劇を描いてみたり、悪の親子の悲哀を描いてみたりとアンチヒーロー風味になっていたり、皮肉利かせて風刺してみたりと、コメディのツボを押さえてあるある種ちゃんとしたコメディじゃないか。とりあえず女が観るもんじゃないよ。サイエントロジーはどうでもいいけど、エリザベス・ハーレイはきれいだった。あの役名はひどい。日本じゃ無理。何で男性器名称はOKで女性器名称はNGなのか世の中の基準はよくわかんないけど。

オースティン・パワーズ [DVD]

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