読書
ジャレド・ダイアモンドの銃・病原菌・鉄。文庫で。 おおむね導入と結論はプロローグとエピローグがまさに対応していて、そこだけ読めば何が書いてあるか、よくわかる。学術論文そのものの構成になっている。なぜヨーロッパ人が世界を制したのか、その理由を…
馬田隆明著、未来を実装する。Kindleで。 1年4か月もかけてゆるゆると読んだ。読み始めたころに持っていたとうっすら記憶している、こういう社会実装に自分も関わりたいなと思っていた気持ち、結構薄れてしまったなあ・・・ 本当に石を積み上げていくような…
馬田隆明著、未来を実装する。3年もかけてゆるゆる読んでしまった。 内容自体はいちいちうなずけるもの。新しいもの/ことを生み出して、世に反映していくにはこのあたりで汗をかくことが必要で、いいもの/ことを創り出すだけでは世にインパクトがもたらせる…
北村匡平・児玉美月共著の彼女たちのまなざし。 まさに学者が書いているのだなと体感させられる圧倒的な過去批評を受け止めつつの評で、知的に満たされる感がある。既に他者が評している内容については、適切に引用され、さも著者が気づいたことのようには書…
長谷川曉司著、御社の特許戦略がダメな理由。 この手の本は初めて読んだのだが、言いたいこと自体は誤っていないし、うなづける。が、本としては、戦略の例としての二次大戦のくだり、冗長だし参考文献が2冊しか明記されないのに40ページ弱を割くとは・・・…
伊勢田哲治の疑似科学と科学の哲学。図書館で借りて。 歳を重ねたためか、科学哲学について知りたい欲望がわき、 「理系人に役立つ科学哲学」に引き続き読んだ。(確か前述書の末尾で本書がお薦めされていた) 総じて面白かった。そもそも科学哲学に興味を持っ…
千葉雅也の現代思想入門。新書で。 石田英敬の現代思想の教科書の次に読んでみた。 巻末の付録で千葉が「実に面白いのですが」と評するように、デリダに興味がわいてくる。が、ハードル高すぎる。現代思想入門 (講談社現代新書)作者:千葉雅也講談社Amazon
理系人に役立つ科学哲学。ごめんなさい。借りて読みました。半年くらいかけてゆっくりと。 Amazonのレビューを見ると、懐疑的なレビューもあるのだけど、面白く読んだ。 それ相応には工学を修め、その後も科学や工学にかかわる分野に携わって云十年だが、恥…
ドラマから興味がわき、原作というか元ネタ本。 これは内容もさることながら、思想的に非常に親近感がわくし、同意できるところが多い。というかフォローしたい。 あとがきまで読むと、この出版社も、編集者も、キーなのだなとわかり、時間のある時に調べて…
1、2に引き続き。回路図が読める書けるともっと面白いんだろうな。「100円ショップ」のガジェットを分解してみる! 《Part3》 (I/O BOOKS)作者:ThousanDIY工学社Amazon
「100円ショップ」のガジェットを分解してみる!《Part2》。part1に引き続き。「100円ショップ」のガジェットを分解してみる!《Part2》 (I/O BOOKS)作者:ThousanDIY工学社Amazon
ThousanDIY著、「100円ショップ」のガジェットを分解してみる! さらっと読めて工夫が覗けて面白い。あまり刷らなそうなので、手元に置いておこうと。「100円ショップ」のガジェットを分解してみる! (I・O BOOKS)作者:ThousanDIY工学社Amazon
テカナリエ清水さんのなぜAppleは強いのか。 日経エレクトロニクスを毎月読んでいるので、もちろん見たことのあるものばかりではあるのだけど、1冊にまとまっていて、読めるのはそれで技術の連なりも見ることができて面白い。 後半部のiPhone14Proからは、A1…
PFN岡野原さんの大規模言語モデルは新たな知能か。 経緯や基礎知識がそんなにない人にも届くように書かれたLLMのインパクトと可能性にも触れた本。さらっと読めて、引っかかるところはNN等の仕組みのところの開設のところくらい。 p.92からのニューラルネッ…
失敗の本質。文庫にて。 毎年8月になるとNHKのドキュメンタリーで「戦争」を取り扱ったものがたくさん放送されるものの、気乗りせず、ほとんど見てこなかった。本書は名著として称されること多く、取っ掛かりとしてもよいかなと手に取った。読んでよかった。…
國分功一郎著、暇と退屈の倫理学。文庫で。途中中断を含んで1年くらいかけて読んだのか。 尊敬の念を持ちながら、過去の偉人たちの考察を批判的に論じる様を並走して読むことになる。偉人たちの議論の破綻と各種引用を繋いでいき、論を進める様は鮮やか。 読…
ポール・ウェイド著、山田 雅久訳のプリズナー・トレーニング。中野慧氏が薦めていたのになんとなく惹かれて。 プリズナー・トレーニングが何か、convict conditioningが何かについては、いくらでも記事があるので、ここでは触れない。本書は3パート構成にな…
石田英敬著、現代思想の教科書。結構面白かった。 普段素通りしている言われてみればな議題に補助線を引いて参考文献を教えてくれる、まさに教科書。表面をさらさらと触っただけだが、体系として流れくらいはつかめたのだと思いたい。現代思想の教科書 (ちく…
文化系トークラジオ Lifeにてさかんにおすすめされていたので。ABCで購入。 ブログでこんなにすっきりした文章(内容はぐちゃっとしているのだが)を書くのはすごいなという印象を持ったけども、じゃあそこまで私に新しい何かをもたらしてくれたかというと・・…
安宅和人著、シン・二ホン。読み始めてからしばらく放っておいてしまったのだけど、再び読み始めて。 宇野常寛Planetsを定期的に摂取しているのである程度聞いたことがある日本の現状と、風の谷への決意と。シン・ニホン AI×データ時代における日本の再生と…
もう記憶は定かでないが、何かで薦められていたのでエネルギーをめぐる旅。 著者の世界観を読む読み物。エネルギー関連企業と言って差し支えないだろうENEOSの偉い人が原理的な部分から境界条件を示しつつ、昨今の地球環境の状況から人類のとるべき道につい…
某先輩がおすすめしていたので。 報告書としてよくまとまっていて、その上臨場感みたいなものも時折感じられて、興味深い本だった。私がこういうアーカイブ作業に携わることは特に想定していないのだけど、世の中にこういう作業に取り組んで(取り組み続けて)…
小林竜太の小学生向けかな?のMaker本。スキル的には小学生と遜色ないので。 平易な文章で、楽しさやわくわくがつまっている。ものづくりっておもしろい! おもちゃから乗り物まで (みんなの研究)作者:小林竜太偕成社Amazon
橋本倫史のドライブイン探訪。昔から知ってはいたのだけど、文庫化されたのを知り、ついポチッと。 かつてはモータリゼーションの中隆盛を誇り、そして消えて行っているドライブインを、経営者の人生にスポットを当てながら描き出す。主に個人経営であるため…
安宅和人著、イシューからはじめよ。何年も積ん読になっていたものを改めて。 思想はわかる。ただ私みたいな凡人には「徹底的に」とかが安宅和人の求めるレベルには到達しないんだろうなと思ってしまう。 ただ、思想はよくわかる。あとは自分なりにどう活用…
3/17に受け取って、やっとこさ読み終わった宇野常寛責任編集モノノメ#2。 宇野常寛の志を感じる雑誌という一言。「総合誌」が取り上げないだろう分野も貪欲に取り込んでつくられた、宇野の考える総合誌であり、個人的に非常に頼りにしている。 宇野の活動は…
内藤礼の空を見てよかった。 私にとって水戸芸の個展は非常に重要なものだったので、可能なら内藤礼作品は触れるようにしているのだけど、これはよくわからなかった。 抽象的な表現なので、読者側の心の在り方が作品の受け取り方に大きく影響してしまうのか…
猪子寿之と宇野常寛の対談を一冊にまとめたもの。巻末に猪子の言葉によるチームラボの歴史が付されていて、わかりやすい。 猪子寿之は言語化されていない衝動によって作品を創っているようで、それを言語化し思想的な補助線を与えることを自負している宇野常…
斎藤幸平著、人新世の「資本論」、文庫で。中盤面白く読んだが、基本的には同意できないかな。 著者は資本論にとどまらずマルクスの研究ノートや手紙を読み解く研究をしておりマルクスに心酔しているので「マルクス≒正解」的な世界観からもろもろを語る(少な…
渡辺康太郎著、コンテクストデザイン。青山ブックセンターでしか売っていないのかな?ABCで購入して読んだ。 ヨーゼフ・ボイスの社会彫刻に強く影響を受けた、ほとんど全ての活動は創作なのであるという渡辺の思想をまとめたもの。文脈・誤読・・・、いくつ…