静かなる一頁

 とにかく眠かった。耐えられずに少々(じゃ無いかも)寝てしまった。1カットの圧倒的な長さ、セリフの少なさ、渋い褪せた色彩による画面、落ち着いた音楽、全てが脳内のアルファ波を呼び寄せた。
 と、内容に関係の無いことばかり書いたが、ストーリーはひどくシンプルである。たぶん他の監督が同じ脚本で撮ったならば、作品の長さは3分の1以下になっただろう。つまり、青年と少女の物語というよりも、ある時代のロシアのある街の様子を人間の目の視点でゆっくりと追っていったものそのもの(全然うまく言えてないけど)という方が適当ではないかと思った。ロシア文学に詳しい人はもっと深い見方ができたのかも知れない。レンタルビデオをプロジェクターで見たので粗くなり、役者の表情がつかめなかったのが残念だった。