群青の夜の羽毛布

 磯村一路監督の群青の夜の羽毛布を見た。何と言おうと安い映画だった。
 厳格な母の下で抑圧されているさとるが大学生の鉄男と付き合い始めたが、さとるの家にはいろいろ影があり…というお話。ムンクの絵を使って説明しているように、群青色が基調とされていて、暗い牢獄のような場所での未来への不安が表されているらしい。
 本上まなみのワンショット、どアップとか、スローモーションのものすごい多用とか、親父のエピソードの時の荘厳な音楽とかすごく安っぽい。なんか怖い話系の演出みたいな安っぽさ。特に衝撃のはずの母親とのセックスシーンとかなんであんなに安っぽいのかわからん。失笑しちゃったよ。そして玉木宏の小動物さがイマイチ生きてない。とはいえ、やつが出てくるとやっぱり画面がほんわかやわらかくなってる。
 途中から、妹役の野波麻帆が救われればあとはどうでもいいやみたいに思っていたから、やつが救われていたから満足です。個人的に妹の方が気がかりだったから。

群青の夜の羽毛布 [DVD]

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