小津安二郎監督の秋刀魚の味を見た。80年代ホームドラマみたいな、今なら、水戸黄門か秋刀魚の味ですよと言いたくなるようなお話だった。
例のごとく、物語は笠智衆演じる平山の娘の結婚を軸に進むわけで、平山の周りのあまりにも暗示的な状況が、平山に娘を嫁がせることを考えさせ、そして彼は孤独を感じるというわけです。同じようなことが何度も繰り返され、こちらがああなるほどと思ったところで、くどいように登場人物がセリフで説明してくれたりする。基本的にストーリーは読めてしまうのだが、旧友2人が平山をだまして驚かせたり、戦争のノスタルジックなエピソードを挿んだり、伏線が何かしら心暖まる、読んで字の如くハートウォーミングな寓話に仕上げられてて、平山の悲哀に共感すると言うよりは何か、牧歌的な気持ちになった。
まあ、みんな若いわ。ただ、女よりは男が見る映画だとひしひしと感じた。完全に男の視点だし。
- 出版社/メーカー: 松竹ホームビデオ
- 発売日: 1991/07/27
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