ひゃくはち再考

 これまでに、映画というか物語として、生み出されてきたものの主人公って、

  • ヒーロー、ヒロイン
  • 逆にジョーカーのようなヒールとしてのアンチヒーロー
  • さらに、非モテに象徴されるようなアンチヒーロー
  • 戦争映画なんかで主人公にされる、なんでもない市井の人々

の4つのプロトタイプが大半だろう。それは、ヒーロー、ヒロイン、アンチヒーローは単純に「画」になるし、なんでもない市井の人々は読者=観客=受け手そのものであって共感できるからだろう。ひゃくはちの主人公たち(雅人とノブとして)は、市井の人々ではない。日本一の激戦区、神奈川県の甲子園常連校(優勝が狙えるレベル)の背番号をもらえるもらえないレベルの選手というのは、ピラミッドの9.5合目といったところだろう。
 そういう焦点の当て方のレアさも特色のひとつかも。