97分だし、一応ハラハラもさせられつつ最後まで観れてしまうけれども、灰とダイヤモンドを観た後では、切実感もないし「軽い」ことが際立ってしまう。かといって、アメリのように、これはこれだからという納得もできないような感じだった。それはエレインが繰り返し「犯罪は報われない」と言っているのにロードムービーよろしく未来を感じるハッピーエンドになってしまう矛盾っぷりや、別荘の持ち主が逃げた後は彼が物語から完全に切り離されてしまったするいい加減さに端的に表れている。
スカーレット・ヨハンソンが思った以上に目立ってない。役にはまっているということなのかもしれないが、スカーレット・ヨハンソンじゃなきゃこの作品は云々っていうものは何もなかった。むしろエレイン役のメアリー・ケイ・プレイスが映画としてこの作品を支えていると思う。
まあ個人の好みかもしれないけど、思いっきり闇に放り投げるようなラストじゃないと僕は納得できない。最低でもそれくらいはしてほしい。こういう映画を観るとラース・フォン・トリアーはすげえやつだなと思う。ダンサー・イン・ザ・ダークについて。
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