まだ見ぬ書き手へ

 前出のまだ見ぬ書き手へを読了した。
 怖くなった。
 彼の言葉を借りれば、文学という名の大海原を見ているだけで、まだ僕は砂浜に立っているだけなのだ。目の前に広がっているのは水平線だけで陸地は見えず、しかも海は荒れ狂っているのだ。怖くならないほうがおかしいのかもしれない。
 でも、一方で少しわくわくしている自分もいる。自分が「何者か」であるかもしれないという期待感だ。
 ともかくも書き出さなくては始まらない。覚悟を決める時期は来た。

まだ見ぬ書き手へ (朝日文芸文庫)

まだ見ぬ書き手へ (朝日文芸文庫)