黒沢清には申し訳ないが、GyaOでやってたので観てみた。なぞが生まれつつ観ていたけども、久方ぶりにいい感触を持って観た。しばらく黒沢清の映画を観ていなかったことに気づきつつ。
最初の数分で世界の人間を2つに区分してしまうのだけど、あそこまで露骨だと何かうそ臭いなと感じてしまうのは、僕がそういうことを感じたことがない幸せものなだけかもしれない。向こう側の人間が境界を踏み越えて、ずかずかとやって来た時に、平穏という均衡が崩れ、物語が動き出すのだけれど、オダギリJがすごく魅力的で、手持ちカメラで捉えきれない表情と動きを持ってストーリーを引っ張り続ける。この頃からスター性感じる。何か俺もがんばって生きようと思ったりした。生きることって泥臭くて下らないというようなことばかりが描かれて、何の希望も描かれないのだけれど、逆説的でなく、生きることを肯定された気分。でも、チェ・ゲバラになるのって難しい。はなわと今をときめく松山ケンイチが出ておりましたとさ。
- 出版社/メーカー: メディアファクトリー
- 発売日: 2003/06/27
- メディア: DVD
- 購入: 2人 クリック: 30回
- この商品を含むブログ (189件) を見る