みらいめがね

 荻上チキのみらいめがね。
 (ちょうどメディア芸術祭受賞作品展でWatageを観たばかりなのであれを思い浮かべるのだが、)極めて繊細な心を持った荻上の思いや憤りや迷いやその他心の動きを、極めて素直に書き連ねたエッセイ。長いこと彼のラジオを聞いているつもりだけど、ラジオでは語れなかったような極めてプライベートな内容についても触れられていて、あまり巧みな嘘がつけないようなそんな人柄を思い浮かべる。
 私も小学生くらいの頃は、これくらい傷ついたりしていた記憶が思い出されたのだけど、どこかに放り投げて毎日を過ごしている、そんな幼いとも形容できるかもしれない心持ちが書かれていて、もともと持っていた好感をさらに強めた。
 読みやすかった。

みらいめがね それでは息がつまるので

みらいめがね それでは息がつまるので