石井聰亙監督、狂い咲きサンダーロード。DVDで。素晴らしい。これを学生時代、22歳で撮ったとは。
それこそ、秋の理由と正反対にダイナミズムの塊だった。
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石井聰亙監督、狂い咲きサンダーロード。DVDで。素晴らしい。これを学生時代、22歳で撮ったとは。
それこそ、秋の理由と正反対にダイナミズムの塊だった。
詩人であるらしい福間健二監督、秋の理由。DVDで。おもしろくはないよ。
清貧で高潔な編集者と、声を失った小説家と、小説家の妻との三角関係も描きながらの90分。監督兼原作兼共同脚本の福間氏は、基本的に映画のダイナミズムみたいなものに興味がないのだと思われる。正直に申し上げて、退屈な映画であると感じた。
構図に優れ、被写界深度を自在に操り、素晴らしいカットはたくさんあった。でも、それは活動写真足りえない、ダイナミズムに非常に乏しい連なりでしかなかった。
矢口史靖監督、WOOD JOB!。プライムビデオにて。
言いたいことはほとんど、ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフル内、ムービーウォッチメンで取り上げられた時に語られている通り。
基本的にポニーキャニオンに毒された監督という偏見メガネで矢口史靖を観ているので、まあなんとなく感で期待せずに観たのだけど、これは快作。
この映画について何か一つだけ語れと言われれば、間違いなく伊藤英明の日本映画界における至宝感について語らざるを得ない。全く見当もつかない人に説明するとすれば、デ・オウのCMの伊藤英明が物語の中で観られますよと、そういうことです。
WOOD JOB! ~神去なあなあ日常~ DVDスタンダード・エディション
坂元裕二脚本、永山絢斗主演、WOWOWドラマのモザイクジャパン。プライム・ビデオにて。
↓で岡室さんが褒めていたので気になって一気見。なかなかドライブ感があって面白かった。只野仁が終わって以降ご無沙汰の、毎回乳首が見えるエロドラマです。
ch.nicovideo.jp
舞台はど田舎萬曜町。永山絢斗演じる主人公の地元である萬曜町に戻ってきて、GX証券なる企業に勤め始めるのだが、オフィスでAVの撮影が始まる・・・どころか、GX証券の母体GALAXYZはAVメーカーであり、恩師も両親も旧友もみなGALAXYZでモザイク職人やったり男優女優汁男優やったりしていたというところから始まり、飲み込まれていくというお話。
が織り込まれながら、演劇かのようなメッセージ性の強い朗々としたセリフ回し(特にブレイク前の高橋一生演じる九井社長)に聞き入りつつ、楽しめた。(8話しかないし)
まあ、発想の枠自体は明らかにDMMからアイデアを借りてきている。
テオ・ヤンセン展。おそらく東京で開催したら、この人の入りでは済まないはず。
開館時間内で1時間ごとに作品を動かしてくれる(風の代わりに一部を手で動かしてくれたり、コンプレッサーで圧縮空気を溜めたり)。あの大きさのものが、動いているさまはなかなかに壮観。個人的には時計の機械部品が動いているのを思い浮かべた。
一方で、細部の仕上げはなかなかに欧米感が強い。ストランドビーストの関節に当たる部分などの塩ビ管端面の処理には基本的に無頓着である。でも、ちゃんと鮮やかに動くし、ある種の美が宿っているんだよな。
テオ・ヤンセン展 - 三重県立美術館 開館35周年記念ll
阿部寛が偏屈な建築家、国仲涼子が建築家の隣の部屋に住むトヨペット店員、夏川結衣が未婚の女医を演じている結婚できない男。2006年夏のドラマをプライム・ビデオで。
さすがに建築家の偏屈さが常軌を半端じゃなく逸していて、感情移入はできない、そういう不思議なドラマであるのだが、女側からと男側からと結婚という幻想に正直に向かい合うという主題については、いいものがあったように思う。
カメラワークが主張していてうざい。不用意にズームしたり横移動したりする印象。でも、一番最初に気になった、第1話の桑野とみちるが隣に住んでいることを説明するシークエンスで、マンションの外から2部屋を映し出し、ズームアウトしてどんどん画角が広くなっていく映像に対して、これは盗撮している奴しか見れない映像で意味不明と思ったのだが、後で意味が付与されてごめんなさいと思ったりとか。なんとなく無意識にそうなっちゃった感がぬぐえないが。
プライム・ビデオにてアオイホノオ一気見。面白かった。
原作の島本和彦が大阪芸大で過ごした日々を元にしたかどうかは知らないが、各回の冒頭に示される通りフィクションらしいです。引用として、漫画の白黒のコマがそのまま参照される恐ろしいドラマだった。カメオ出演軍団が、本人でない役で多数出演している。高橋留美子にすごいこと言ってみたり、庵野秀明にひたすら挑戦的に攻め込んでみたり、あだち充を自分のミューズ的に崇拝してみたり、すごいことになっている。そして、主人公焔モユルを演じている柳楽優弥の圧倒的に過剰な演技。鼻孔の全開感。