一言で言えばおもしろかった。フランス映画なんかだと、笑うとこだけは分かるんだけどオチの意味が分からないので笑えないみたいなことがちょくちょくあるが、この映画は問題なく笑えた。
この映画は大きく言えば新しいヒーロー(ヒロイン?)像を提示していると思う。ヒロインは暴力的だし(事あるごとに「死にたい?」「ぶっ殺されたい?」と言う)、儒教の国にもかかわらず年上にタメ口を利くような無礼なところもあるが、圧倒的といって差し支えないほどの正義感を持っており、電車で若者に怒鳴りつけて年配の人に席を譲らせたり、援助交際しているおじさんと若い女を一喝したり、タバコのポイ捨てを咎めたり、かなり小気味がよい。ストーリーも簡潔で(もちろん言い方を変えれば陳腐)、感情移入のしやすいものになっている。
韓流ブームと言い、今の日本人は簡単に登場人物になりきれるような、そんな物語を欲しているのかも知れない。見ているものを幸せにできる可能性を持った映画だった。
- 出版社/メーカー: アミューズソフトエンタテインメント
- 発売日: 2003/07/25
- メディア: DVD
- 購入: 3人 クリック: 87回
- この商品を含むブログ (295件) を見る